導入事例 ザイザックス株式会社

2010年 9月の会社設立から 4ヶ月後の 2011年 1月に「BRAVE LAGOON」(ブレイブラグーン)を立ち上げたザイザックス株式会社(以下、ザイザックス)は、モバイルネットワークゲームの制作・運営事業を行う企業だ。「BRAVE LAGOON」はザイザックスが初めてリリースしたバトル系 RPG で、1月には一般サイト、9月には mixi で公開された。一般サイトでのオープン当時はこのゲームがヒットするかどうかわからなかったためインフラも最小構成でスタートしたが、アクセスが殺到し人気ゲームに。追いつかない I/O処理に頭を抱えていたが、アプリプラットフォーム導入後に劇的な変化が見られたという。どのような変化があったのか、開発時のエピソードを交えながらコンテンツ開発部の天野氏に伺った。

自分達がおもしろいと思うものを追求

「BRAVE LAGOON」は自分のアバターを作成し、武器や防具を装備してライバルやモンスターと闘いながら最強の勇者を目指すゲーム。オンライン上の他のプレイヤーと仲間になってプレイすることも可能だ。会員数 10万人(2011年 9月現在)のこの人気ゲームはどのように企画・開発されたのだろうか。
「まずはじめに、こんなゲームがおもしろいんじゃないか、という構想があって、他と差別化できるように開発チームみんなで意見を出し合いながら組み立てていきました。喫煙ルームでお互いに話しながら思いついたことがそのまま決定することもあったり、おもしろいと思ったものを勝手に実装して後で『いいですよね?』と報告するなんてこともありました(笑)。基本的におもしろいものを追求しながら、自由でフランクな雰囲気の中でやっていましたね」と天野氏は言う。

ウェブサーバ2台、DBサーバ1台の構成でスタート。厳しい I/O という課題に直面

多くの会員数を誇る「BRAVE LAGOON」だが、開始時はどのようなインフラでスタートしたのだろうか。天野氏によると、スタート当初は、すでに利用していたデータセンターのラック内で Webサーバ 2台、DBサーバ 1台で運用していたという。「はじめは、ヒットするかどうかがわからなかったので、最小構成でスタートしたんです。でも、当初からユーザ登録が殺到して、会員数がどんどん増えました。公開当初はアプリのバグ修正がとにかく大変でしたし、インフラ周りでは I/O 処理が追いつかなくて、なんとかチューニングをしているという状態でしたね。I/O がパフォーマンスの半分以上を左右するということを経験上知っていたので、このボトルネックを早くどうにかしたいと考えていました。DBが分散できない状況だったので、SSD や大容量メモリを検討していたんですが、そのタイミングで Fusion-io 社の ioDrive が使える at+link アプリプラットフォームを知ったんです」(天野氏)

I/O の問題が解決してPV数が圧倒的に変化

コンテンツ開発部 天野氏コンテンツ開発部 天野氏 ザイザックスは、アプリ公開直後の多忙な時期から少し落ち着いた 2011年 3月に at+link のアプリプラットフォームを導入。導入の決め手となった点について天野氏はこう言う。「やはり ioDrive が初期費用なしで使えるということは大きかったですね。また、アプリ運用に必要な機器をつみあげていくとかなりの金額になってしまうんですが、アプリプラットフォームであれば、必要なものがすべて揃っていて月単位で借りられるので、結局安価になると判断し、決めました」。
導入後、稼働中の環境とアプリプラットフォームの環境を並行して運用しながら移行作業を行った。移行後の変化については、「CPU の負荷も上がらず、I/O の待ちはほとんどないという状況です。スループットが上がって処理の量が増えていますね。アプリが軽くなった分、一人一人の PV 数が明らかに増えました。また、以前は画像データが処理速度の足をひっぱっていましたが、その問題が解決されたので画像を増やすことができ、今は他のゲームより相当画像数が多くなっていると思います」。

ioDriveで開発側の負担も大幅に削減

アプリ開発メンバーの負担も、通常のインフラを想定した場合より大きく減ったという。
「ioDrive のおかげで、PHP 側に DB の処理を持ってくるなど他のチューニングに時間が割けました。もし、通常のインフラだったら、MySQL をクラスタリングするとか、DB を分けることになって、開発側にかなりの負担がかかったり、アプリ側にも多くのトラブルが発生する可能性が高かったですね。それに、以前なら、何か問題が起こると開発メンバーが DB のチューニングに手をとられてしまっていたのですが、今はそういうことが全くなくなりました。ioDrive はとにかく速い。速すぎて、どれだけのアクセスがさばけるのかがわからないので、会員数が 10倍になったときにどうなるのかわからないのが逆に怖いですね(笑)」(天野氏)。また、今回、ioDrive の導入は初めてだったが、その性能を最大限に引き出せるように at+link の担当者が DB 周りの設定をサポートしてくれたことも助かったという。

mixi でも公開

「BRAVE LAGOON」は、この取材の後、2011年 9月上旬に mixi でも公開された。公開にあたっては、今までの数倍、数十倍のアクセス数が想定されたので、ioDrive なしのインフラでは踏み切れなかったと語ってくれた。

BRAVE LAGOON

BRAVE LAGOON

BRAVE LAGOONは、ユーザが自由に選べる個性豊かなアバターや、コミュニティとして機能する騎士団などソーシャル要素を取り入れた多人数プレイが売りのモバイル用オンラインバトル RPG です。同時オンラインプレイにて多人数でモンスターと戦いアイテムをゲットするモンスターハントも可能です。

オリジナル版 BRAVE LAGOONオリジナル版
mixi版 BRAVE LAGOONmixi 版
会社名
ザイザックス株式会社
所在地
東京都渋谷区丸山町20-1 新大宗丸山ビル10F
設立
2010年 10月
資本金
5,000千円
代表取締役
山下 雅弘
事業内容
モバイルネットワークゲーム制作/運営
URL
http://zzyzx.co.jp/
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